交通事故、マンションからの落下などで、骨折することは多いものです。骨折の治療の第一条件は、骨折端の整復と患部の安静です。これに充分な栄養があれば修復します。
しかし人間と違って痛みがとれてくると動物は安静にしていません。したがって動物の場合どうしても手術の適応が多くなってしまいます。
手術によって骨自体を固定し、その上でハリガネの枠をはめたりギブスをしたりという二重の固定法をとりますが、部位、その猫の性格によっても治療法は変わってきます。
頭蓋骨骨折や脊椎骨折は直ちに治療に入らなければなりませんが、骨折するような事故に遭った場合内部臓器もダメージを受けていることが少なくないのでそちらの治療を優先させることもあります。骨折では?と思った時には直ちに獣医師の診察を受けて下さい。
猫のケガの原因のトップは、猫同士のケンカによる噛み傷、引っ掻き傷です。しかも猫のケンカの原因のほぼ9割は性的なトラブルだとされています。つまり、女の子を争って雄同士でケンカになる訳です。雄で性成熟にたっしたら、よほどの異常がない限りケンカは避けられません。外に出さない様にするか、時期になったら去勢するかが必要になります。
猫の傷の厄介なところは、見た目以上に内部で広がっているという事です。
猫の爪や歯は非常に鋭いので、表面の傷はごく小さい穴に過ぎないですが、ちょうど注射器で雑菌を注入したのと同じ様な状態になる為、皮膚の下で化膿してウミの塊をこさえます。
この状態をアブセスなどと呼びますが、ひどいものではメスを入れて内部のウミを出さなければならない事もあるのです。
ですからケンカ傷をこさえてしまった時は早めに消毒し傷が大きい時は遅くとも翌日には動物病院に連れていく事です。 ウミの塊がコブのようになってしまった時はその日の内に病院に行きましょう。遅くなると腫れあがった部分の皮膚が脱落し(壊死の為)中の筋肉や内部組織にダメージを与える事があります。
猫のケガのその他の原因としては、交通事故が多いかも知れません。はっきり交通事故であると判っている時は、すぐに病院に行きましょう。
猫の体は小さいので、軽くぶつかっただけでも内臓破裂などを起こしている事があります。事故の為、横隔膜が裂け腸や他の内臓器が胸郭に入り込む事がよくあります。これを横隔膜ヘルニアと呼びますが、猫によってはそのような状態になりなが半年も生き延びる事があります。但し肺も心臓もまともに動ける筈がありませんから、当然天寿を全うする事はありません。
これも
事故後にきちんとレントゲンを撮っておけば必ず発見出来る筈です。
尚、出血などがひどい時は、包帯などは使わず、ガーゼなどを厚く当てて押さえるようにして下さい。包帯を強く巻き過ぎた為に、血行障害をおこし巻いた所から壊死を起こす事が意外に多いのです。包帯はやはり専門家に任せた方がよいようです。
その他の傷についても、日頃相談できる主治医の先生を必ず持ち、そうなってからあわてて急患で駆け込む事のないようにいたしましょう。
どうしても病気の性質上、急患となりやすいのですが、診療時間外はまず電話で相談するくらいのエチケットはお守り下さい。またケガの何割かは未然に防げるはずですので、そうならない注意が最も重要になります。