病気/寄生虫/回虫

犬回虫や猫回虫が猫に感染します。経口的に摂取された回虫卵は 孵化して子虫となり小腸を食いやぶり腹腔内にでて、肝臓や皮下な どそれこそ体中を回りながら子虫が成長していきます。そして肺を 食いやぶり気管支から気管を上行し、のどまで出てきてゴクン! っと飲み込みます。
そして胃を経て小腸に入り住み着きます。

犬回虫は母親の胎盤を通しても胎児に感染します。 まれに体中回っているうちに脳内にもぐり込みそのまま住みついて しまうとんでもない子虫もいます。

回虫症は幼猫で特に被害が大きいため、子猫を飼ったら健康診断を 兼ねて検便をしてもらいに動物病院を訪ねましょう。その時予防注 射のこともわすれずに聞いておいて下さい。回虫は猫が3才くらい になるとその体内で回虫が卵をうむような成熟虫になることができ なくなります。
したがって検便しても回虫卵は検出されにくくなり ます。

駆虫は検便をしてもらいそれからにしましょう。寄生虫がいないの に毎月定期的に飲ませる必要性はありませんし、寄生虫の種類によっ て駆虫薬の種類も違います。


病気/寄生虫/条虫

犬条虫、猫条虫が猫に感染します。長さ15〜40cmですが、節があり、 きゅうりの種または米粒状の片節として便とともにまたは自力で 伸縮運動をしながら肛門から這い出てきます。片節の長さは3〜7mm 位です。片節は這い回りながら卵を排泄していき、まもなく干から びてしまいます。この卵はノミに食べられてノミの体内で過ごした 後、そのノミをこんどは猫が食べることにより感染が成立します。 つまりノミを媒介とするわけです。

条虫の頭部は小腸にしっかりとくいついているため、昔は駆虫のた めに副作用のひどい薬を使わなければなりませんでしたが、現在で は安全性と効果の高い注射薬も開発されていますので、このような 虫が見られた時は獣医師に相談なさって下さい。
また市販の駆虫薬 はほとんど回虫用ですので、効かないと思っていいでしょう。


病気/寄生虫/コクシジウム

コクシジウム症(Coccidiosis)

トキソプラズマとは近縁の原虫ですが、一般に種特異性が高く、ある 動物種のコクシジウムが他の動物種に感染することはまれです。 幼若猫に被害が著しく、回腸部に多く病変を作ります。
感染後3ー6日の潜伏期の後、泥状〜水様下痢便が始まり食欲低下な いし廃絶、重症では粘血便となり死に至ることもあります。

幼若猫の下痢は特にはやく治療を開始することが必要ですが、 コクシジウムですと診断されたら便はすみやかに始末し、熱湯で消毒 して同居猫に感染させないように注意してあげてください。 なお、猫のコクシジウムは人には感染しません。


病気/寄生虫/ノミ

ノミは人間や動物から血を吸って生きています。そのため、非常に多くの ノミが寄生していれば、長期間にわたって多量の血を吸われ、鉄分が不足 して貧血になることもあります。
ただし、貧血になるほど多くノミが寄生 しているというのは、きれい好きな猫としては異常なことで、グルーミン グをしなくなる、体調の悪さが第一に考えられ、そちらの方を先に直す必 要があるでしょう。
そして、環境にノミがいれば、人間も吸血されること があります。刺されるかどうかについては、個人差もありますし、回りに 動物がいるかどうか、すなわちノミのおなかが一杯になっているかどうか も関係するでしょう。

猫では、
ノミが吸血した部分の皮膚には多かれ少な かれ皮膚病ができます。これは軽いかゆみや発赤程度のものから、激しい かゆみになったり、ぶつぶつの粟粒性皮膚炎という皮膚病ができるものま でさまざまです。また数年にわたりノミに刺され続けますとノミに対して アレルギーを起こす猫も出てきます。
ノミアレルギーは、
ノミの数には関 係なく、1匹でも吸血すると、ノミの唾液に対して激しい全身のアレルギ ー反応が起こります。ノミはまた、条虫(さなだ虫)の感染の原因ともな ります。これはノミが虫を持っていて、いぬや猫に虫が感染するからです。

もし猫の体に1匹のノミがいたとしたら、回りの環境中には100倍のノ ミがいると思ってください。 動物の回りに100匹ものノミは通常みえま せんから、このことは信じられないかもしれませんが、実はノミの予備群 ともいえる幼虫やさなぎの形で環境中に隠れているのです。

雌のノミは
1 回に20個くらいずつ、一生に数百もの卵を産みますが、
それが床に落ち て2−20日で幼虫に発育します。
発育場所は、
温度と湿度が良好で、し かも人通りなどが少ない隠れた場所で、また餌になる成虫の糞が落ちるところ、というように一定の条件があります。
ノミの発育に適した環境条件 は、
24−32℃、湿度60−80%と、比較的高温多湿の日本の夏はぴ ったりです。

そして10−200日の間に脱皮を3回行い、さなぎになり ます。さなぎからは1週間たてば成虫が出てきますが、環境によっては1 年間じっとしていてそれから成虫になることもあります。

ノミは動物や人間の血管を正確にねらって吸血しますが、まず動物の吐く二酸化炭素を感知してたかります。じっと待っていたさなぎが、二酸化炭素に反応して成虫にかえることも可能で、空き家に立ち入ったら急にのみに咬まれたというのは、さなぎからその場でかえった成虫ということもあるのです。さらに成虫自体も、ずっと吸血しないで1年位生きてゆくことも可能です。

ノミ駆除作戦

このようなライフサイクルを理解して、ノミの駆除のための作戦を立てましょう。もう動物の体のノミだけを退治しても仕方がないことはおわかりになったと思います。

ノミの駆除薬
現在は、ノミの駆除薬も安全で効果的なものが開発されるようになりました。これまで主流だったカーバメイト系、有機リン系、ピレスロイド系などの駆除薬に変わって
フェニルピラゾール系のスプレーやスポットオンタイプの駆除薬は、ノミなどの節足動物に特異的に作用する薬で猫などのほ乳類にはかなり安全でノミ駆除効果の高い薬剤です。
次に環境のクリーニングです。
  1. 猫が決まった寝床を使っているのなら、定 期的に清掃します。
  2. タオル、毛布類はノミの幼虫の繁殖場所になりやすい ので使わないようにします。
  3. そして床がカーペットの場合は、毎日徹底的に掃除機をかけます。
    掃除機のゴミパックは殺ダニ用を使うようにしましょう。
ここで、集中的に行う場所とは、
さきに書いた、ノミの成長に適した場所で、しかも動物の体からノミの糞が落ちるところです。
  1. 人間のベッドでいつも猫が寝ているなら、ベッドの下や、ベッドからいつも飛び降りる場所の床がノミの幼虫の好む場所です。
  2. 畳の隙間、タンスの隙間など影になったところにはダニ用スプレーを散布します。またダニ用パウダーの 散布もよいでしょう。
    これらの製品は家庭用として売られているものですが、
    動物への危険性を必ず専門家に相談してから使うようにしてください。

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